「ナイフの加工装置」事件
判例紹介

「ナイフの加工装置」事件

執筆者
近藤祐史弁護士 
業務分野

特許侵害事件で請求棄却された特許権者が上告受理申立をしている期間中に、当該特許の請求の趣旨を減縮する訂正審決が確定した場合に、原判決の基礎となった行政処分が後の行政処分により変更されたものとして、民事訴訟法第338条第1項第8号に規定する再審事由があるとする上告受理申し立てに対し、最高裁判所多数意見は、一般論としては再審事由になりうることを認めながら、本件では、訂正審決が確定したことを理由に原審の判断を争うことは、紛争の解決を不当に遅延させるもので、特許法104条の3の規定の趣旨に照らして許されないと判断した。

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