
先輩アソシエイト・若手パートナーの声
谷岡孝昭(新65期 2013年入所)
1. 入所のきっかけ
サマー・クラークでの経験がきっかけとなりました

私は、法科大学院3年生の時に、いわゆる最大手の法律事務所だけでなく、所属する弁護士の全員と知り合いになれるような規模で、かつ、多分野を取り扱う総合的な法律事務所のサマー・クラークに参加したいと思い、シティユーワ法律事務所のサマー・クラークに参加しました。
私は、サマー・クラークにおいて、紛争案件を専門とするパートナー弁護士の指導のもと、クライアントからの質問に回答するための裁判例のリサーチや、訴訟案件における主張整理表の作成などを行いました。その過程において、パートナー弁護士と1対1で議論をする機会などを設けてもらい、当時学生だった私としては、たいへん刺激的な経験をすることができ、同時に、このようにパートナーをはじめとする先輩の弁護士から、細部にわたって指導を受けることができることによって、自らの弁護士としてのキャリアアップを十分図ることができると実感しました。しかも、シティユーワ法律事務所では、弁護士どうしの風通しの良さや良好な人間関係を維持しつつも、個々の仕事に求められる「クオリティ」については、他の法律事務所に絶対に負けてはならないという気概を感じることができ、この点は、私がシティユーワ法律事務所に魅力を感じた大きな理由の一つでした。
また、シティユーワ法律事務所を選択した実践的な理由として、やはりSRSの存在が挙げられます。専門的な実務に従事したことなどなかった学生時代の私としては、ロースクールでの勉強を超えた部分での実務のイメージをうまく持つことができておらず、正直なところ、入所時に専門分野を決めることはむずかしいと考えていました。しかし、シティユーワ法律事務所では、SRSにより、初年度は万遍なく多様な業務分野に従事できることが制度上保障されていたため、自分の将来の専門分野を選択するツールとして、たいへん魅力的に感じました。
2. 入所後の執務内容
(1)SRS期間で得た経験

SRS期間中の1年目は、1)訴訟・倒産クール、2)企業法務(コーポレート)クール、3)金融(ファイナンス)クールの順に、集中的に各分野の業務に従事しました。入所後間もなくして、訴訟の口頭弁論期日に単独で出頭したり、適宜のタイミングでクライアントとメールや電話でやり取りをしたりなど、責任の大きな仕事を任されました。また、企業法務クールにおいては、今まで一度も触れたことのない法律のリサーチや、検討メモランダムの作成、契約書のレビューなど、本当に幅広い分野を経験することができました。これまで私は、実務に対するイメージを漠然としか持っていませんでしたが、実際に自分が主体的に個々の案件に取り組むことによって、各業務分野に対する具体的なイメージを自分なりに持つことができました。
私は、SRSを通じて、企業法務案件に強く興味を持つようになりました。もともと私は、法務の面から企業活動を適切にサポートできるような弁護士に憧れて法曹業界に入ったということもあり、主体的にリサーチを行い、その結果を報告することで、企業活動をサポートできる企業法務にやりがいを感じました。その中でも、とりわけ、一定の期間でクロージングを迎えるM&A等のいわゆるディール型の案件については、約4、5人のチームで相互に協力し合いながら短期間で集中的にやり遂げるというところに、たいへんやりがいを感じることができました。
(2)今後の方向性
現在、SRS期間が終了し、私は、企業法務案件と訴訟案件を担当することが多くなってきました。企業法務案件では、M&Aのようなディール型の案件をはじめとして、クライアントからの各種の法的な質問に回答する一般企業法務(ジェネラル・コーポレート)の案件にも従事しています。また、訴訟案件では、単独で各地の地方裁判所に出頭し、相手方や裁判官とやり取りを行ったりすることもあります。
SRS期間中は、各クールに移行するごとに、初めての分野を経験することとなりますので、どうしても作業に時間がかかってしまい、悪戦苦闘の日々が続いていましたが、SRS期間中に多様な案件を経験することによって、少しずつではありますが、現在では、自分の経験に裏付けされた判断ができる場面が増えてきたという実感があります。
また、1年目と大きく異なる点として、後輩の弁護士の存在も挙げられます。現在、私は、1期下の弁護士と一緒に訴訟案件を担当していますが、各書面のドラフトを指示したり、当該ドラフトを修正するなどして、後輩の弁護士を指導しなければならない立場になり、初年度よりも一層身を引き締めて頑張らなければならないと考えています。
SRS期間中および終了直後の段階では、SRSメンターと呼ばれるパートナー弁護士がSRSにおいて配点されている案件の状況や、希望する分野等について定期的に相談に乗ってくれる制度となっています。1年間のSRS期間を終えた段階での面談では、自分の専門分野の方向性としては、やはりSRS中に面白さを感じた企業法務、特にM&A案件を軸として、今後もキャリアアップを図っていきたいと考えている旨を相談し、それを受けて、現在でも、上記のような分野の案件を多く配点していただけるようになっています。
3. 入所希望者へのメッセージ
都内にもたくさんの法律事務所が存在する中で、それぞれの法律事務所の雰囲気や業務分野の範囲などについて、分からない部分がほとんどではないかと思います。その中でも、シティユーワ法律事務所は、全般的な分野を取り扱う数少ない総合的な法律事務所の一つであり、しかも、SRSを通じて、自分が興味を持った分野の専門性を伸ばしていくことができるという、素晴らしい環境が整っています。まだ自分の専門分野を決めかねている方や、自分の専門分野を決めるうえで選択肢は広い方がよいと考えている方には最適な事務所ではないかと思います。
実際にご来所いただければ、さらにシティユーワ法律事務所の魅力を感じ取っていただけると思いますので、ご興味を持たれた方のご来所を心からお待ちしています。
(2014年5月掲載)