中国反スパイ法
法律用語集

中国反スパイ法

読み方
ちゅうごくはんすぱいほう
業務分野

近年、中国で日本人が「スパイ行為」の容疑で身柄拘束される事例が増加しており、2010年以降報道されている件だけでも10件を超える。その具体的な内容は明らかでないケースが多いが、軍事管理区域や国境地域への立ち入り、地質調査などが問題とされたものと考えられる事例などがあり、2023年3月には製薬会社の駐在員が同容疑で身柄拘束(同年10月に逮捕)されたことが報道された。
そのような中、2023年4月に「反スパイ法」が改正され(同年7月1日施行)、注目を集めている。

「反スパイ法」によれば、スパイ組織と認定される外国組織が実施する中国の国家の安全に危害を及ぼす各種の行為のほか、スパイ組織以外の「国外の機構、組織、個人」が国家秘密に当たる情報や、その他国家の安全及び利益に関係する文書・データ・資料・物品を窃取、偵察、買収、不法提供するなどの行為を「スパイ行為」と定義している。

(弁護士 住田尚之 /2023年10月31日更新)

この業務分野を取り扱う弁護士

関連するニュース

関連する論文・著書・ニューズレター・セミナー/講演等