シティユーワの育成体制

シティユーワの育成体制

総合力、専門力の涵養

シティユーワ法律事務所では、若手の弁護士が、幅広い業務の経験を通じて弁護士としてのバランスの良い実務感覚を身に付けるとともに、自己の希望する専門領域の業務経験を深めることによって、各自が、総合力と専門力の双方を有する自立した弁護士として成長してほしいと願っています。シティユーワ法律事務所では、創設以来、各弁護士の多様な個性を尊重するという伝統があり、弁護士のあり方を事務所が型にはめるというよりは、むしろ、各弁護士がその個性や強みを大いに発揮して、伸ばしてもらい、そのことによって事務所全体の総合力・活力を高めていきたいという基本的な考え方に基づいて事務所運営を行っています。
シティユーワ法律事務所では、このような観点から、若手弁護士(アソシエイト)が自立した弁護士へと成長していくために必要と考えられる以下のような制度・サポートを提供しています。アソシエイトは、こうした過程を通じ、自らの希望と選択により、総合力と専門力を兼ね備えた弁護士へと成長していくことを期待しています。

1.オリエンテーション

新人アソシエイトは、入所後、弁護士としての仕事の進め方や各業務分野に関するオリエンテーションを受けることになります。このオリエンテーションでは、パートナー弁護士が、新人アソシエイトが今後従事することになる業務内容に加え弁護士の心構えなどの幅広いテーマについて講義を行います。このオリエンテーションにより、シティユーワ法律事務所が取り扱っている主要な業務分野について、実務面からのレクチャーが提供されることとなり、新人アソシエイトは、将来取り扱うことになる仕事の全体像を鳥瞰することができます。オリエンテーションが終了すると、新人アソシエイトは、具体的な案件の割当てを本格的に受けることとなり、クライアントの依頼案件の処理を通じて経験と知識を深めていくことになります。いわゆるOn the Job Training(OJT)と呼ばれる方法です。

シティユーワ法律事務所では、新人アソシエイトが、主要な業務分野の仕事をすべて経験することができるよう、スーパーローテーションシステム(SRS)という制度を導入しています。SRSにおいては、シティユーワ法律事務所の主要な業務分野を「金融」「企業法務(コーポレート)」「訴訟・倒産」の3つのカテゴリーに分類し、新人アソシエイトは、オリエンテーション終了後、その希望を踏まえ、3つのカテゴリーの業務について、各業務分野を専門とするパートナーの指導の下で、一定期間ずつ実務経験を積むことになります(下図参照)。

スーパーローテーションシステム(SRS)

各カテゴリーへの新人アソシエイトの配属にあたっては、新人アソシエイト毎に、その業務分野を専門とするパートナーが指導担当パートナーとして配置され、密度の濃い指導が行われるように留意しています。
このように、新人アソシエイトは、複数の指導担当パートナーの下で、3つのカテゴリーの業務を順次経験することとなります。
SRSは、アソシエイトが各自の専門とする業務分野(専門分野)を決定するための一助となっています。また、SRSで主要な業務分野の仕事を複数経験することにより、アソシエイトは、各自の専門分野を決定した後においても、各自の専門分野において、SRSで経験した他の業務分野の知見を存分に活用することが可能となります。

3.指導担当制度

アソシエイトには、指導担当と呼ばれる担当パートナーが複数つくことになります。指導担当は、当該アソシエイトの将来も見据えた助言・指導や、成長のための必要な環境整備を行っています。
アソシエイトは、事務所に対する要望、自己の留学や出向等の希望、自己の専門性の決定についての悩みなど、指導担当にいつでも相談することができます。また、事務所としての方針決定が必要な場合には、指導担当がアソシエイトの意見・希望を吸い上げて所内の調整を行うこともあります。SRS中のアソシエイトについても、採用担当及びアソシエイトの教育・研鑽を担当するパートナーがそれぞれSRS指導担当としてつくことにより、採用時の希望も考慮しつつ、SRSによるOJTが適切におこなわれるように配慮がされています。また、SRSの終了後、2年目のアソシエイトからは、アソシエイトの希望を考慮した上で定められる指導担当が当該アソシエイトの育成・指導を責任もって行うことにより、アソシエイトの専門分野の強化を図っていく体制をとっています。

なお、指導担当による相談とは別に、アソシエイトの教育・研鑽を担当するパートナーによる面談を年度毎に行っており、このような面談を通じて、アソシエイトのレベルアップを図るとともに、専門性の決定を含めた将来の目標について協議する機会が設けられています。

4.英語研修

企業法務における英語の重要性は高まるばかりです。シティユーワ法律事務所では、法律英語の能力を高めるため、新人アソシエイト及び参加を希望するアソシエイトを対象として外国弁護士等による英語研修を実施しています。また、オンラインを含めた外部の講師による英語研修についても、一定のサポートを実施しています。さらには、将来の海外留学も推奨していることから、TOEFLの受験についてもサポートを行っています。

5.留学・出向

将来英語を使用する業務に携わることを希望するアソシエイトを中心に、入所後数年の執務を経て海外(主に米国)の有力なロースクールに留学しています。留学に対しては、事務所からの補助を受けることができます。また、ロースクール卒業後の海外ローファーム(米国・欧州・アジア各国)での実務研修も、アソシエイトの希望により行われています。

また、官公庁や企業等に出向するアソシエイトも少なくなく、例えば、金融庁、経済産業省、地域経済活性化支援機構等のファンド、証券取引所、日本銀行、大手銀行、大手証券会社、大手総合商社、大手メーカー、大手IT企業、外資系企業等への出向を経験した者がいます。

6.最後に

シティユーワ法律事務所は、アソシエイト自らが自発的かつ主体的に、どのような業務分野の専門性を高めていくのか、どのようなレッスンや勉強会に参加するか、留学や出向をするのかどうかなどを決めて、自らのキャリアプランを考えて選択していくことができる事務所です。シティユーワ法律事務所では、アソシエイト各自による「どのような弁護士になりたいのか」という主体的な取組に対して、上記のような形でサポートしていきます。
他方、弁護士としての成長は、実際に担当する案件に取り組む過程で、自ら悩み、苦しみ、限界に挑み、未知の領域を切り拓こうとする姿勢の中で初めて達成されるものであり、上記のようなサポートも、このような基本的な業務への努力・精進がなされることを前提として初めて意味があることもいうまでもありません。
私たちは、自己の専門分野等において徹底した努力を継続し、自己の個性を十分に発揮しつつ、クライアントから信頼される弁護士として自立したい、そう考える方々を心から歓迎しており、また、そのような方々と出会えることを楽しみにしています。