アポスティーユ
法律用語集

アポスティーユ

読み方
あぽすてぃーゆ
業務分野

Apostilleと書くがわが国ではフランス式にアポスティーユと読ませる場合が多い。駐日外国領事による認証に代えて、1961年の外国公文書の認証を不要とするハーグ条約に基づいてなされる付箋証明をいう。

例えば都内の株式会社Aが確かに存在すること、そしてある書類がAの代表取締役Bが署名した文書であること、の2点を外国の官公庁等の提出先(以下「海外提出先」)に証明する場合を考えてみよう。Aの登記簿には東京法務局の登記官・甲野太郎の職印がある。しかし海外提出先には甲野太郎が本物の登記官か知る由がない。また、都内の公証人・乙野次郎がBの本人確認を行ったうえでBが面前で署名をした旨を証明しても、海外提出先には乙野次郎が本物の公証人かはわからない。そこで東京法務局長・丙野三郎が、甲野太郎が管内の登記官であり、また乙野次郎が本物の公証人であることを証明する。しかし海外提出先には丙野三郎が本当に東京法務局長かどうかわからない。そこで丙野三郎が確かに東京法務局長であることを日本の中央政府が条約所定の書式の付箋を付す形で証明するのがアポスティーユである。

日本はハーグ条約の加盟国であり、海外提出先がハーグ条約の加盟国の場合には、領事が証明する煩瑣な手続を簡素化することができる。北海道(札幌法務局管区内)、宮城県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、大阪府および福岡県の公証役場では一連の手続きをワンストップでできるようになり、一層ユーザーフレンドリーになりつつある。

(弁護士 吉田麗子 /2021年11月7日更新)

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