「エコルクス」事件
判例紹介

「エコルクス」事件

執筆者
今田瞳弁護士 
業務分野

本件商標は「エコルクス/ECOLUX」、第11類「電球類及び照明器具」を指定商品とするもので、原告は本件商標の取消審判を請求したのに対し、特許庁は本件商標の登録を取り消すことはできないとの審決を行った。特許庁は、本件審判の請求の登録日(平成21年4月30日)前に外部デザイン会社に本件商品の包装用容器のパッケージデザインを依頼し,同年4月10日には外部デザイン会社から当該パッケージデザインが納品され,本件審判の請求の登録後ではあるが,上記パッケージデザインによる包装容器を用いた本件商品の宣伝広告及び商談会を実際に行ったことを理由とした。これに対し、知財高裁は、 商標法2条3項1号所定の「商品の包装に標章を付する行為」とは、指定商品を現実に包装したものに標章を付し又は標章を付した包装用紙等で指定商品を現実に包装するなどの行為をいい、指定商品を包装していない単なる包装紙等に標章を付する行為又は単に標章の電子データを作成若しくは保持する行為は、商標法2条3項1号所定の「商品の包装に標章を付する行為」に当たらないとし、審決を取り消した。

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